置き去りにしない!子どもたちの命を守るためのICTシステム
保育施設の送迎バスに置き去りにされたお子さんの尊い命がまた失われるという痛ましい事件が起きました。
そこで各企業や個人の有志が子どもたちの命を守るためのシステムを開発、運用の開始を始めています。
こちらでは最近ニュースでも取り上げられた子どもたちを守るためのシステムについてご紹介しましょう。
事故の主な原因
昨年の福岡の事件から1年もたたないうちに静岡で件の事件は起きました。
・乗り降りする際の人数確認
・複数の人による車内の点検
・出欠情報の確認
・園児がいない時の保護者への連絡
この4つの確認が欠けていたため3歳の幼い命が奪われたのです。
普段運転しない園長先生が運転手をしていたということもあり、園児の降車に慣れていなかったということですが、保育士が出欠の確認をして、保護者に園児の出欠を確認していれば最悪の事態は防げていたのではないでしょうか。
現状の主な対応
各保育施設では保護者や園児が安心して園バスを利用できるように心を配っています。
現状どのような対応をしているか、改めて保護者に文書を作成して配布したり、現状の対応を見直したりといったことです。
現在多くの保育施設では、バスを利用する園児の名簿に運転士や同乗する保育士が乗車時チェックを入れ、降車時も人数確認をして、運転手と同乗保育士が降車後のバス内をチェックし、保育施設側に報告をするといった対応をとらています。
しかし、新型コロナウイルス感染症の影響や慢性的な保育士不足から複数人での園児の送迎やチェックが難しいのが現状です。
今回も臨時の運転手のミスが始まりでした。
そこで置き去りにしないシステムが開発されています。
置き去りにしないシステム
ブザー
ニュースで話題となった保護者有志によるブザーシステム。
バスのエンジンを切るとブザーが鳴り、ブザーを止めるためにはバス後方のスイッチを押さなければいけないため必然的にバス後方の確認をすることになるというシンプルなシステムです。
QRコード
運転手がバス内後方に設置されたQRコードを読み取ると、保育施設内のパソコンやタブレットにその情報が送られ、車内確認が完了した旨がわかるというシステムです。
運転手が忘れていると、施設側から連絡が入る仕組みになっているため車内確認漏れを防ぐことができます。
上記は運転手がチェックするQRコードですが、園児の名札にQRコードを設置し、それを読み取ることで乗降人数の確認が完了し、施設側にも共有され、保護者へ配信されるシステムもあります。
人の目も大切ですが、人は忘れてしまったり、ミスしてしまったりするものです。
しかし、命に関わることですからミスは防がなければなりません。ICTシステムの力を借りて命を守る方向にシフトするのも大切です。