人手不足でもう限界、デジタル化で業務の効率化
「人手不足で安全な保育ができない」「子どもたちの成長に寄り添えない」・・・首都圏を中心に同じような悩みを抱えている保育園は多いでしょう。
横浜市内の保育士や保護者で構成する「横浜保育問題協議会」では今年の3月にアンケートを実施しました。切実な現場の声が寄せられたそうです。
※2023年9月24日 朝日新聞朝刊より
国の配置基準と実際に必要な配置人数は異なる
国の配置基準では、1人の保育士が見てよい子ども数を以下のように定めています。
・0歳児:3人
・1~2歳児:6人
・3歳児:20人
・4~5歳児:30人
横浜市はこの基準よりも手厚く独自の基準を設けています。それでもアンケートの結果を見ると、現場の職員はまだ足りないと感じていることが分かりました。
「保育士1人が受け持つ子どもの数で適切だと思う人数」という問いに対し
・0歳児:2人
・1歳児:3人
・2歳児:4人
・3歳児:10人
・4~5歳児:15人
という回答になったそうです。これは国より手厚い横浜市の基準よりも、さらに手厚い人数が必要だ、と現場の保育士は思っている、ということになります。
政府が掲げた「こども未来戦略方針」には
今年の6月に閣議決定された「こども未来戦略方針」。ここには国の配置基準について
・1歳児:6人→5人
・4~5歳児:30人→25人
に改善することが盛り込まれました。
現場では就職したばかりの若手保育士が辞めてしまったり、せっかく保育士資格を持っていても定時で帰宅できる派遣を選択したりしているといいます。保育現場の厳しい職場環境が影響しているのでしょう。
配置基準を改善すれば施設に人手が増えるので、保育士が働きやすい環境が少し整うかもしれません。また、そうすることで子ども一人ひとりの発達に寄り添い、子どもが大切にされる環境にもっと近づくかもしれません。
保育士を目指す学生を増やし、辞める保育士も減らせればうれしいですね。
現場からは「基準を見直さないで保育の質を上げろ、とは矛盾している!」という厳しい声が出ているそうです。
ICT化で事務作業を効率化
今多くの保育園で導入されているのが、保育ICTシステムです。
どこから導入するかは園によって様々ですが、まずは事務作業を軽減しよう、と考える園は多いと聞きます。
例えば川崎市中原区の「ぶれあ保育園・武蔵中原第2」では、ICTシステムを導入し、手書きだった保護者との連絡帳や、毎日作成しなければならない保育日誌、保育の計画表などをデジタル化したそうです。
同園長は「昼寝の間に事務作業が終わり、子どもをしっかりと見られるようになった」と語っています。ICT化で連絡帳や保育日誌の記入は従来の半分以下の時間で終わるようになったとのことです。
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