保護者同士のトラブルについて|保育システムNavi

保護者同士のトラブルについて

2019.12.27 保育お役立ちコラム


保育園ではママ友同士のトラブルは無縁と思われがちですが、実は多くのトラブルが起きています。私たち保育士はどのようにそのトラブルに対処していけばよいのでしょうか。

■ライバルになってしまう

同じ年齢の子が集団でいることは比べてしまう場面も多くあります。「あの子はできるのにうちの子はできない」という悲観的な思いもあれば、「あの子だけなんで主役をやらせてもらえるの?」と嫉妬が生まれることも。。
この感情を保育士がコントロールすることはできませんが、言葉がけひとつで和らげることはできるのではないでしょうか。
注意する点として他の子を引き合いに出さないようにしましょう。「○○くんは跳び箱5段跳べるようになったから、Aくんももうすぐできますよ。」など他の子を引き合いに出さないようにします。
比べていいのは「昨日の自分」です。「昨日よりもたくさん進歩しましたよ」など成長する過程を伝えていきましょう。
また、今できていることを伝えていく姿勢が大切です。練習の家庭でその子がどのような様子で取り組んでいるのか、どんな「気持ち」で取り組んでいるのかを肯定的に伝えていきます。取り組みに意味があることを理解してもらいましょう。

■自分の子がいじめられていると思い込む

「いじめ」という言葉に敏感な保護者の方もいらっしゃいます。日々の保育の中で子ども同士のトラブルが起きたときに「うちの子がいじめられている」と思い込んでしまう場合です。
「Aくんがうちの子をたたいたのに親からの謝罪がない」というような考え方が大きなトラブルに発展してしまう可能性があります。保育士にとってはいつものケンカ、成長のひとつという捉え方も保護者の方にとっては「うちの子はいじめられている」という大問題になりかねません。
園でのトラブルは園での責任であることをはっきりさせましょう。ケンカをして引っ掻かれてしまいました。と報告した後に、相手は誰ですか?と不穏な空気になった場合は園の責任ということをはっきりと伝え、速やかに園長に報告しましょう。
保護者トラブルは一度こじれてしまうと長引いて問題が大きくなってしまうため早い段階で園長の指示を仰ぎましょう。自分の判断だけで問題を解決することは絶対に避けます。
ケンカで怪我をさせてしまった場合、怪我をさせた側の保護者に伝えるかは園によって対応が違います。園の責任だからと伝えないのか、園の非を認めつつも加害者の親にも謝罪をしてもらうのか、どちらもその考え方によって利点があるでしょう。園全体が同じ考えで対応することができていないとまたそこからトラブルが起こってしまいます。園全体で対応の方法を確認しておきましょう。

■もしも大きなトラブルになってしまったら

もしも保護者同士が大きなトラブルになってしまったらどうすればよいのでしょうか。対応は園長クラスのベテランが行うようにし、担任は子ども達の様子に配慮しましょう。大人がもめているときに犠牲になるのは子ども達です。
「あの子とは遊ばないでね」と言われたり、悪口を吹き込まれたりしているうちに心は傷ついてしまいます。保育士はいつも通り明るく雰囲気作りをし、その子達がぶつかり合わないようにさり気なく見守っていきましょう。

 

大人同士のトラブルは時間をかけても解決しないことが多々あります。私たち保育士はトラブルを未然に防ぐこと、また起きてしまったときに子どもの心を守ることを心に留めておきましょう。

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