乳児保育の特徴
企業主導型保育施設や企業内保育、認可園でも小規模認可園であれば乳児保育のみの保育園も多くあります。
それだけ0〜2歳の乳児の保育ニーズが高いのです。乳児保育とはどういった保育を行うのでしょうか。
保育士が転職先として考えた場合、なにを気を付けておけばよいのでしょうか。
今回は乳児保育の特徴をご紹介します。
乳児(0歳〜2歳児)を預かる
一般の保育園でも0歳児から預かる保育園はたくさんあります。
しかし、保育士の確保、保育室の確保、安全面の配慮などから、生後6ヶ月以上とされているのが一般的です。
保育士や保育室の確保が難しいことから0歳児を預からない保育施設もあります。
一方、企業主導型保育施設や企業内保育、小規模認可園などの乳児保育を行っている保育施設は、生後57日から預かる園も。
産休明けの保護者のニーズに応えるためです。
乳児保育園は少人数の場合がほとんどなので、低月齢児も安全に保育ができます。
保育士は乳児の親代わりとなる
おとなとの関わりが最も重要な乳児期。
この時期に信頼できるおとなとしっかりとした関係を築くことでその後の子どもの成長に大きな影響を与えます。
そのため、乳児保育園で働く保育士は、保護者の代わりに親として子どもと関わる必要があるのです。
はじめて保護者から離れて過ごす子どもたちは不安を抱え泣くことがほとんど。
そんな不安を受け止め、まずは信頼関係を築きましょう。
「お母さんが居ないときはこの人がお母さん代わり」、「保育園はもうひとつのおうち」。
意外と乳幼児は無意識ではありますが理解しているものです。
安心して過ごせる環境作りが求められます。
乳児専門の資格は不要
乳児保育園の仕事につく上で乳児保育専門の資格は必要ありません。
必要な資格は保育士資格だけです。
子どもと丁寧に関わる姿勢と乳児期の子どもの発達を理解していることが大切になります。
スキルは日々の保育で身に付いていくでしょう。
より深く乳児のことを勉強したいのであれば、チャイルドマインダーやベビーセラピストなど乳児保育のための資格はいろいろあるのでチェックしてみましょう。
乳児の発達状況を把握する
乳児期は月齢差や子どもたち一人ひとりの発達によって成長の差が大きいものです。
同じ0歳児でも、4月生まれの子どもは入園した時点で歩いている、2月生まれの子どもは首もすわっていないなど。
この月齢の差は1,2歳児でも大きく、発達に配慮した関わりが必要になってきます。
一般の保育園でも同じですが、月齢だけではなく子どもたち一人ひとりにも発達に違いがあるもの。
ハイハイも自立歩行も言葉も離乳食もそれぞれ進み方が違います。
何ヶ月なのに、何歳なのにと決めつけず、子どもによって違う発達状況を把握することも大切です。
園庭がない小規模施設でも運営できる
乳児保育園の場合、近くに園庭代わりとなる公園などの施設や設備がある場合、園庭の設置が義務づけられていません。
戸外活動は近隣を散歩したり、近くの公園に遊びに行くなどして過ごせば、園庭がない施設でも問題ないのです。
子どもが参加できる行事も少ないため、一般の保育園と比べて施設自体が小規模でも運営できます。
また、行事だけでなく日々の保育に関しても保育士が主導で行うことが多いことも特徴です。