成長記録でできること
ICTシステムで情報を可視化し、記録を残していくことで今の子どもたちの状態と個別の成長、発達状態を把握することができます。
特に0歳児から3歳児までは成長が著しく、同じ学年でも月齢によってその成長が大きく変わることがあるでしょう。
そうした変化を漏らさず記録し、ドキュメンテーション化して公開することで子どもたちや保護者とのコミュニケーションはもちろん、全国的な平均値などと照合しやすいなどさまざまな面で活かすことができます。
こちらではそんな保育日誌の機能の中でも成長記録についてご紹介しましょう。
成長記録機能でできること
主なICTシステムでは成長記録として施設で登録された園児の身体測定情報の登録と確認ができます。
身長や体重、胸囲や頭囲を記録し、カウプ指数を算出することで成長の記録とともに痩身や肥満について確認することが可能です。
グラフや表敬式で表示することでひと目でその成長がわかるようになっています。
身長や体重などの変化が見られたら、保護者とのコミュニケーションに使うことができるでしょう。
また、やせすぎや太り過ぎに関して、注意が必要であれば小児科医への相談を促すこともできます。
記録した情報は保護者への開示はもちろん、自治体への報告にも使います。
そのためエクセル形式でのデータのダウンロードや印刷、自治体の指定アドレスへの送信もカンタンにできるようになっています。
乳幼児の著しい成長を見逃さないために
生まれたばかりの赤ちゃんの身長は約50センチメートル。
1歳にはおよそ75センチメートル、2歳で87センチメートルほどに成長し、4歳までで約100センチメートルになります。
この大きな変化にともなって、栄養の摂取が重要な働きをしているのは言わずもがなです。
早産低出生体重児で生まれたお子さんも少なくない現在ですが、2〜3歳までに成長が追いつくことが多いでしょう。
そういった場合も3歳頃までの哺乳や食事量が十分でない場合、体重増加不良となることがあります。
しかし、月齢や年齢に比べて成長がゆっくりだったというケースもあるため一概にはいえません。
注意が必要なのは、成長障害にホルモンや摂取した栄養の利用異常、肝臓や腎臓の病気が原因の場合です。
大切なのは成長記録によって評価できるようになる表やグラフ表示。
その成長曲線によって病気の発見につながることもあるのです。
病気の場合は早い段階で適切な治療を行うことで、これからの成長や成人になったときの身体的改善に繋がります。
成長スピードが緩やかなのか、病気が隠れているのかを知るきっかけにもなるのが成長記録なのです。